来週の為替相場について
ドイツで開かれていたG20は討議を終え、発表した声明ではこれまで盛り込まれてきた「保護主義に対抗する」という文言が盛り込まれませんでした。 また為替政策については、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済および金融の安定に対して悪影響を与え、輸出を増やすため意図的な通貨安への誘導を政策の目標にはしないというこれまでの合意を再確認すると声明に明記しました。 ポイントは、前回までの共同声明に明記していた「保護主義に対抗する」との記述を、米国の反対で削除したことですね。 これにより、G20の協調体制に早くもほころびが生じたとの見方もできるのではないでしょうか。 米国は「保護主義に対抗する」に代えて、「自由で公正な貿易」という表現を共同声明に盛り込むよう主張しましたが、「公正」を強調することで米国が抱える多額の貿易赤字が不当だと訴やすくなるようにするのが狙いでした。 これには貿易黒字の中国が反対し、声明も「貿易の経済への貢献を強める」という無難な言い回しになりました。 なんだか激しい戦いがあったようですね~(^^; これを受けて週明けの為替市場がどういう反応になるのか楽しみですが、アメリカが貿易不均衡に強い不満を持っていることが再認識された以上、いつドル高是正発言が出てもおかしくないという懸念が生まれつつあるとも考えられます。 そうなるとドルは買いづらいというコンセンサスになりやすいのかな・・・ ってことはややドル安円高?で日本株安? 直近の動きでは、何度も115円処で跳ね返されているだけに、円高になりやすいと言えばなりやすいし☆ 来週は 20日月曜日にエバンス・シカゴ連銀総裁の講演 21日火曜日にダドリーNY連銀総裁がパネルディスカッションに参加、メスター・クリーブランド連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁が講演23日木曜日にイエレンFRB議長が講演、カプラン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が講演24日金曜日にエバンス・シカゴ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁が講演 となっていますので、その発言に一喜一憂しながら激しく動きそうです。 ... 続きを読む